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2018年11月30日

「ユーザーに愛されるサービスづくり」はユーザーを愛することからはじまる

メンバーインタビュー採用

TimeTreeの開発・運営メンバーの働き方や大切にしている考え方を紹介するインタビューシリーズ。今回は共同創業者でエンジニアの藤木(Stud)の働き方を紹介します。


私たちTimeTreeは”毎日に、新しい「なくてはならない」を創る。”をビジョンに掲げ、累計1000万ユーザーを超えるスケジュールシェアアプリ「TimeTree」を運営しています。

TimeTreeで自由自在なワークスタイルでパフォーマンスを上げながら、「自分らしさ」を大切にしたライフスタイルを貫く社員のストーリーをお届けします。

今回お届けするのは、共同創業者として「TimeTree」をゼロから立ち上げたエンジニアであり、まだ社員数数名の頃に思い切って育休を取得され、現在もパパ業とエンジニア業の双方をこなす藤木さんにお話を伺いました。

話を聴いたメンバー 藤木 裕介 Webフロントエンドエンジニア / iOSエンジニア 1984年生まれ。TimeTreeでのニックネームはStud(スタッド)。ヤフー株式会社にデザイナーとして新卒入社して、主にモバイル向けのサービスに携わる。独学でプログラミングを学び、デザイナーとしてのバックグランドを持ちながらWebフロントエンド / iOSのエンジニアへ転身。2012年にヤフー株式会社と株式会社カカオジャパンのジョイントベンチャーへ出向後、2014年に株式会社JUBILEE WORKS(現 株式会社TimeTree)を共同設立して現在に至る。 取材 / テキスト:西村創一朗(株式会社HARES)

創業わずか1年のスタートアップで「育休を取る」という選択を。

——創業1年そこそこのスタートアップで2ヶ月も育休を取る、という選択肢は珍しかったと思います。

そうですね。TimeTreeを創業したのが2014年の9月。僕が育休を取ったのは、2015年11月から2ヶ月だったので、ちょうど一年くらい経った時でしたね。育休は絶対取ろうと思っていて、その頃には僕以外にもエンジニアがいたので、会社のことはどうにかなるだろうと思っていましたし、創業メンバー含めみんなが「育休いいじゃん!取りなよ!」と背中を押してくれました。

社長の深川さんも小さいお子さんがいて、その辺は理解がありました。今思えば、半年くらいとってもよかったかもしれません。本当に取ってよかったなと。

——あれから3年近くが経過して、育休を取ったことで「得られたもの」はなんですか?

まず僕個人の話で言うと、「夫婦円満・家族円満が実現できていること」ですかね。「夫婦の愛情曲線問題」というのがあるんですが、通常、結婚をピークに、出産を機に妻の夫への愛情がガタ落ちするのですが、その時にしっかり家事や育児にコミットしていたか、そうでないかでその後の愛情曲線が全然変わる、という理論があります。

あの時、2ヶ月という期間ではあるものの育休を取ってしっかりわが子や妻と向き合って、家事や育児に取り組めたおかげで、わが家は今も夫婦円満です。実は今日もこの後17時にはオフィスを出て保育園のお迎えに行かなくちゃいけないのですが、もはや「お迎え」は日課ですね。

家庭がずっと円満なおかげで、仕事も好きなようにできていて、ストレスフリーに働くことができているので、家族には本当に感謝しています。そんなに頻度が多いわけではないですが、たまに飲み会に行っても、快く「いいよ!」といってもらえるので。

いま僕らのチームが作っている「TimeTree」というカレンダーシェアアプリは「家族を円満にするためのツール」なので、他ならぬ僕ら自身が「家族円満」を体現するというのは最重要だと思っています。

——TimeTreeがあることで夫婦円満につながっているなと感じたシーンなどはありますか?

もうTimeTreeがある日常が普通すぎて、それがない毎日を想像できないです。僕もエンジニアなんで、最近は夜に開催されているエンジニア向けの勉強会にもなるべく行きたいと思っています。気になる勉強会があったらぽちぽちTimeTreeに入れておくんです。

そうすると、うっかり妻に勉強会のことを伝えるのを忘れていても「その日勉強会なんでしょ?ご飯いるの?」って自然に向こうから言ってくれたり「いろいろわかってくれている感」があって、とっても助かってますね。

「ものづくり」にコミットしたくて「デザイナー」から「エンジニア」へ

——今ではエンジニアとして活躍されている藤木さんですが、元々はデザイナーだったんですよね?

そうなんです! 実は武蔵野美術大学というデザイン系の美大を出ています。その当時からプログラミングにも興味があったのですが、デザイン科出身の自分はきっとデザインをやることになるだろうなという思いで就活をしていて、最初に新卒で入った会社がYahoo! JAPANで有名なヤフー株式会社でした。

2007年に新卒で入社したのですが、想定通りデザイナーとしてキャリアをスタートすることになりました。主に任されていたのがモバイル系のプロダクトのデザインです。

当時、僕が新卒で入った頃にiPhoneが発売されたタイミングでしたが、入社後はiPhoneやAndroidなどのスマホ系のサービスをつくる部署で、スマホ版のYahoo! JAPANのトップページなどを担当してました。

——デザイナーからエンジニアに転身するきっかけはなんでしたか?

もともと学生時代からエンジニアリングには興味があって、Webサービスの「ものづくり」は、実際に動くところまでできて初めてプロダクトが完成する、と考えていました。

ただ当時はデザイナーが関われるのは、サービスを「動かす」プログラムを実装する前のPhotoshopやIllustratorで見た目のデザインを作るところまでしか触れなかったんです。それ以上のことをやろうとすると、エンジニアに「なんでそんなとこまで手を出しているんだ」と言われてしまうんです。「俺の仕事を奪うな」と(笑)。

「職種が違うだけで、自分がやりたい本当のものづくりが出来ない」というフラストレーションが溜まって。あるとき「エンジニアになろう」と決意したんです。デザイナーの肩書きを捨てて。名刺の肩書を変えただけなんですけど。

今から僕はエンジニアですと言い張って。当初は「勝手にエンジニア」でしたが、いつの間にか正式にエンジニアとして名乗れるレベルになって、今に至るみたいな感じですかね。社会人歴11年の中でも、ちょうどデザイナー歴半分、エンジニア歴半分です。

デザイナーからエンジニアへシフトしたきっかけになったのが、後のTimeTree, Inc.の立ち上げにもつながる「カカオトークプロジェクト」でした。

当時、LINEがすごい勢いで伸びていたので、対抗プロジェクトとしてヤフーが韓国のカカオトークと組んでカカオジャパンというジョイントベンチャーを作って、そこに出向してエンジニアとして働くことになったんです。

「これは良いタイミングだ!」と思い、カカオジャパンへの出向と時を同じくしてエンジニアを名乗り出したんです。今までのプロジェクトとは関係もないですし、技術基盤もYahoo! JAPANとは全然違いました。既存の技術を使わずに新しいことを始められる環境が良かったので、エンジニアですと名乗っても誰も文句を言いませんでした。カカオジャパンとして最初に作ってもらった名刺に初めて「エンジニア」という肩書を入れてもらいました。

「デザイナー」時代もエンジニアにも興味があったので独学でプログラミングの勉強をしたり、プライベートでアプリを作ったりしていたのですが、社内でのハッカソンイベントにもよく出場していて、一回優勝したり、という経験も会ったので、「エンジニア」と名乗ること自体には特に抵抗も反発もありませんでした。「ものづくり」がとにかく好きで、それが自分の強みだと思っています。

「この仲間たちと、これからも一緒に働きたい」

カカオトーク本体のプロジェクトから離れて、アプリをゼロから作るチームの開発担当になって、そこのiOSエンジニアとして日々仕事をしていたんですけど、その時のチームがすごい良いチームで。

——どんなチームだったんですか?

全員が常に前を向いているチームでした。6~7人程度の小さなチームで、実際にできたプロダクトもすごい良かったんですが、最終的にヤフーとカカオジャパンの資本提携の解消が決まり、そのチームも解体し、プロダクトもクローズするという流れが見えてとき、これは「このままで終わるのはもったいなさすぎる。このチームなら、もっといいモノをつくれる」ということをチーム全員が感じていたんです。

「それならいっそのこと、このチームで会社を立ち上げたらどうか」という話になって、5人で立ち上げたのがTimeTree, Inc.です。

社長の深川さんが当時プロデューサーをやっていて、その他デザイナーと、バックエンドエンジニア、Androidエンジニア、iOSエンジニアと、アプリサービスが一つ成り立つ、ギリギリの人数でのスタートでした。

会社を立ち上げてからは、「自分たちの理想郷をつくろう!」という思いで、本当に何もかも自由にやってきたなという感じですね。前職が大企業だったので、大企業のいいところは採用しつつ、大企業ではできない自由な働き方をしよう、というのは最初から決めていました。

創業当初から今に至るまで、リモートワークやフレックスワークは全員がアタリマエに使える仕組み・風土になっています。

経費精算もなかなか自由です。

普通、経費精算ってまずは自分で買って建て替えて、後で経費として申請して振り込んでもらう、という会社が多いと思うのですが、JUBILEE WORKSでは基本的には自分では買わないんです。会社のクレジットカードが登録してあるAmazonアカウントが全社員に共有されていて、そこにみんながログインして「ポチる」んです。なので毎日会社にいろんなものが届きます(笑)。

基本的に3万円以下で、仕事に役立つものならどんなものでも許可なく買っていいよっていうルールがあって。仮に3万超えても、きちんと理由があって、報告してればいいよみたいな感じです。

Amazonでポチった後は、一応Slackで「これを買いました」と報告するようになっています。被って同じものを買ってしまったらもったいないので。

僕が最近買ったのは、いろんな全国のご当地カップラーメンのミニサイズが30個くらい入っているセットです。それを買って会社のスペースに置いといたら、毎日ちょっとずつ減っていくんです。あ、みんな食べてくれてるんだな、と(笑)

徹底的にユーザーの声に向き合うのがTimeTreeの強み

——話は変わるのですがTimeTreeの開発チームの強みってなんですか?

そうですね、いろんな要素があるのですが、一番は「徹底したユーザー目線」だと思います。まず、アプリの中に「ご意見・ご要望フォーム」があるんですけど、それがSlack上でエンジニア、全社員にリアルタイムで届くようになっているんです。

海外のお客様もいるんで、13カ国語です。韓国語とかドイツ語とか中国語とかそういう問い合わせも、いっぱいくるんですが、自動翻訳して、ざっと概要がわかるように流れてきます。常にTimeTreeのなにが喜ばれていて、なにが求められているのかについて、全社員が目を通して認識している状態になっているんです。

僕がいた頃のカカオトークやヤフーでは、ユーザーの声が開発者のもと直接届くことはほとんどなかったので、TimeTree, Inc.では「ユーザーの声に耳を傾ける」ことを徹底しようと決めていました。

実際に作ったアプリやWebサービスの先に生身のユーザーがいる、ということを肌で感じてもらうのは、エンジニアに限らずチームメンバーのモチベーションを維持する上でも非常に大事。それを常に肌で感じられるように、仕組みを作りたかったんです。

アプリの「ご意見・ご要望フォーム」の他にも、App StoreやGoogle Playでのアプリのレビューや、アプリ内で定期的に実施しているNPSの内容のほか、Twitterに「こんなところが使いづらい」とか「こういうところが良かったよ」とかツイートしている方がいるので、それも全部拾ってSlack上に展開するようにしています。

——直接ユーザーの方とお話をするような機会はあるんですか?

もちろんあります!定期的にユーザーさんをオフィスにお招きしてユーザーヒアリングをするほか、TimeTree Dayというお祭り的なイベントを3ヶ月に1回くらいの頻度で定期的にやっていて、社員とユーザーさんが一緒になって、ご飯とかお酒とかを飲み食べしながら、リリース前の新しい機能をエンジニアが紹介したり、直接ユーザーさんとお話しながら「どんな使い方してるんですか?」とヒアリングしたり。実際にその場でバグ報告を受けて、ユーザーさんの目の前で修正した、ということもあります(笑)。

最近はユーザーさんと直接対話する機会をもっと増やそうということで、「TimeTree Cafe」というイベントも定期開催しています。サービスを使い始めたばかりのユーザーさんを対象にオフィスにご招待して、コーヒーを飲みながら使い方のコツやポイントを伝授する会で、とっても好評です。

こうやって直接ユーザーさんと対話する機会があることで、全部仕様がわかっているエンジニアには見えているものも、そうではないユーザーさんにとってはわかりにくい仕組みになっていることに気づけたりとか、そういう発見はたくさんあります。

TimeTree以外のアプリがどう使われているのか、そもそもスマホをどうやって使っているのか、どういうライフスタイルで日々の流れの中でどんなタイミングでTimeTreeが登場するのか、ということも直接お聞きできるので、いろんな人の使い方を想像することができて、エンジニアとしてもすごい勉強になります。

会社の特徴として、エンジニアも新機能の仕様検討の場に直接参加しているんです。前職では、企画専任の人がいて、企画担当の人が仕様書を作って、それをデザイナーがデザインして、それを元にエンジニアが実装する、いわゆるウォーターフォール型の開発でした。

もちろん企画担当の人もいるんですが、まずは簡単なたたきを企画担当のメンバーが作って、それに対してチームメンバーみんなで「ああでもないこうでもない」とじっくり時間をかけて企画を詰めます。その場には、エンジニアもデザイナーも参加しているので、開発着手後の無駄な手戻りもありません。それぞれユーザーさんと対話しているからこそ「この機能はきっと〇〇さんが喜んでくれるはず」と具体的なユーザーさんを想像しながら意見を出していくので、ユーザーさんを含め「みんなで作っている感」はすごくありますね。

「自由」だからこそ、自ら考え、自ら動ける人じゃないと厳しい環境かもしれない

——とにかく「徹底したユーザー目線」と「自由自在なワークスタイル」が印象的でした。

ワークスタイルもそうですが、どんなアイデアをアプリで実現するか?も含めてとにかく自由なところはTimeTree, Inc.の特徴だと思います。裁量も大きいですし、そもそも基本的に上から「これをやりなさい」と仕事が与えられることはほとんどありません。

なので「自ら考え、自ら作っていく」という仕事の進め方が好きな人にとってはすごい働きやすい環境だと思います。今のところ、TimeTreeではたらいている人はエンジニアに限らず、そういう人で揃ってますね。

自由な裁量で働きたい!ワークスタイルを自由自在にデザインしたい!という方はぜひTimeTree, Inc.で一緒に働きましょう!

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