TimeTreeの開発・運営メンバーの働き方や大切にしている考え方を紹介するインタビューシリーズ。今回はCEO深川(Fred)の思考にせまります。
前編ではTimeTree創業の経緯やよりよいプロダクトをつくるために“個人的な思い”を排除し、賭けポイントを明確にしながらいかに不確実性を減らしていくかを語ってもらいました。
後編では、組織づくりの話を中心に、目指している組織のあり方、そのために大切にしていることを聞き、Fredの思考をさらに掘り下げていきます。
組織でいる意味にこだわり続けていきたい
——前編で伺ったこと以外に、いまFredが注力していることはありますか?
組織づくりですね。TimeTreeが掲げる5つのコアバリューのなかに「Why:なぜやるのか、にこだわる」というのがあります。なにをするにしてもなぜそれをやるのか、意味にこだわっていきたいんです。だから組織である理由をいつも考えています。
チームとして仕事に向き合うんだったら、レバレッジを効かせていきたい。一人ひとりの創造性をかけあわせて、ひとりではできない以上のことを実現させていきたいと思っています。
——組織のありたい姿をいつも話してくれますよね。自律した自由で創造的な組織をつくりたいと。
誰かからの命令に忠実になるのではなく、自分が思いついたことに夢中になって取り組んでいきたいんですよね。それは僕に限らず、会社のメンバーも然りです。
そのために僕たちの会社では、メンバーをルールでがんじがらめにするのではなく、それぞれが考えて、社内の中に関わりしろを見つけられるように、「一緒に作っていきたいので、アイデアをください」というスタンスでいるようにしている。
——「これってどう思う?」と意見を求められることが多い気が!
投げかけられた問いやアイデアに対して、みんながちゃんと意見を出してくれるんだよね。だからTimeTreeではディスカッションが様々なところで生まれている。
考えたり、発言したりすることで、「いちメンバーとして自分が関わっている」という意識が生まれやすくなっているんじゃないかなと思っています。
——そんな場をつくるときになにか心がけていることはありますか?
バラエティ番組『内村プロデュース』って知ってる? あの番組でメイン司会を務めていた内村光良さんをイメージして、ファシリテーションをしているんです(笑)。内Pのように出演する芸人の個性をうまく引き出して、場にグルーヴ感をもたらしながら組織をつくっていきたいと考えています。
メンバー一人ひとりの主体性が発揮される土壌づくり
——個性を引き出していくとなると、一人ひとりとどう向き合うかも考える必要がありますね。
そうだね。僕は個人の存在が一番大事だと思っています。個人より大きいもの、例えば組織のために個人が犠牲になるのは避けたい。
メンバーが会社の一部としてではなく主体性を持って活躍できるように、調整を重ねながら自律した自由で創造的な組織を実現していきたいですね。
——個人に目を向けるのであれば、少人数の方がより柔軟に動ける気がするんですが、なぜメンバーを増やしていこうと思っているのでしょうか。
ミッション「世の中の時間をつなげて、世界中の人々がよりよい明日を選択できるようにする。」を実現するために、多くの仲間が必要だからです。
ただ会社を大きくするために人を増やすことはしないようにしたいと思っていて。ミッションの達成を念頭に置いて採用しています。
——チームで仕事をするときに大事にしていることはありますか。
色々あるけれどひとつあげるなら、発言だけではなく、発言の裏側にある意図や背景を聞くようにしています。
例えば、A案とB案で意見が分かれたときに、そのふたつの案を比較するのではなく、なぜA案が良いと思っているのかその考えをメンバーに聞いてみる。そうすると、比較するだけでは見えてこなかった気づきを得られるんですよね。その気づきから着想を得て、新たな案「C案」が生まれたりするんですよ!
だから僕は会議中に「その心は?」と発言の意図を掘り下げて聞きますね。
——インタビューするかのようにメンバーの声と向き合っているんですね。
あとはスベることを恐れずに、積極的にボケていくようにしています。
——ボケる、ですか……(笑)。
CEOだからといって、正解を出す必要はないと思うんです。僕はお笑いが好きなのでお笑いを例にすると、ボケとツッコミがあるから円滑にコミュニケーションが進んでいくんですよね。
だから僕は企画を考えた際、あえて完成されていない、たたき台のような案をみんなの前によく持っていきます。その案にメンバーからツッコミが入り出すと、物事が動きだしていく感覚があるんです。
でも、ツッコミがこない場合もあります。いわゆる「スベった」状態になることもある(笑)。でも僕がスベれば、メンバーみんなも安心してスベれるんじゃないかなと思って率先してボケにいっています(笑)。
好奇心を持ちながらミッションにチャレンジできる人と働きたい
——FredからみてTimeTreeメンバーにはどんな個性がありますか?
率直にフィードバックをくれる人が多いですね。歯に衣着せぬコミュニケーションができるのは本当に大事。なんとなくだったり、ごまかしたりだと、意思疎通や情報伝達に時間がかかってしまうんですよね。だから率直に言いたいことをいえる関係性や雰囲気づくりも大切にしています。
あとは小さいことかもしれませんが、Slack上の絵文字の選び方やメッセージを送るタイミングなど見ていても気持ちいい振る舞いをする人が多いなという印象です。
——リモートで働くメンバーが多いから、気持ちの良いチャットのやりとりは心がけていきたいですね。
そうですね。TimeTreeはプロダクトや組織に関わらず、課題が山積みなんだけど、それだけ「これやってみたい」「達成したい」と感じて取り組める領域があるのはとても幸せなことだなって思いますね。
——最後にこれからTimeTreeに入ってくる未来の仲間に向けてメッセージをお願いします!
TimeTree は「世の中の予定管理を新しくする」、そして「これからの時代にあった新しい働き⽅、組織を作る」という⼤きなふたつのチャレンジをしています。好奇心を持ち、「なぜ」をよく考えながら、挑戦の道を一緒に歩めたらと思います。
——ありがとうございました!前編・後編を通して、Fredの頭の中を垣間見られた気がします。
話を聴いたメンバー 深川 泰斗 CEO TimeTreeでのニックネームはFred(フレッド)。九州の大学院で社会学・文化人類学を学び、2006年にヤフー株式会社へ入社。ソーシャル・コミュニケーションサービスの企画を担当。2012年にヤフーからカカオジャパンへ出向後、2014年に株式会社JUBILEE WORKS(現 株式会社TimeTree)を共同設立。2015年3月にカレンダーシェアアプリ「TimeTree」をリリース、2021年7月に日程調整サービス「Tocaly(トカリー)」をリリース。
聴き手:TimeTree PR 渡部 晋也(Steve)
テキスト:佐々木まゆ
Fredの本棚
Fredに聞いた「自分を形づくっているコンテンツ」を紹介!
『勉強の哲学 来たるべきバカのために』(千葉雅也)
『人間の条件』(ハンナ・アレント)
『はじめての構造主義』(橋爪 大三郎)
『ヴィンランド・サガ』(幸村 誠)
前編はこちらから
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