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2022年4月13日
率先して2回目の育休取得、プロジェクトのコミュニケーションデザイン、ものづくりへのこだわり。TimeTreeの自由で自律的な働き方を体現するエンジニアStudの働き方。
TimeTreeの開発・運営メンバーの働き方や大切にしている考え方を紹介するインタビューシリーズ。今回は創業メンバーのひとりでiOS・Webフロントエンドエンジニア藤木(Stud)の働き方を紹介します。
400以上あるSlackのオープンチャンネル全てに目を通して、仕事で困っているメンバーへきめ細やかなサポートをするStudは、社内では「師匠」の異名を持って信頼を集めています。TimeTree史上はじめて育休を取得したパパエンジニアとして、社内メンバーに育休の大切さを説く伝道師でもあります。
今回はそんなStudに、エンジニアとしての働き方と2回目の育休へ向けての意気込みを聴きました!
話を聴いたメンバー
藤木 裕介 iOSエンジニア / Webフロントエンドエンジニア 1984年生まれ。TimeTreeでのニックネームはStud(スタッド)。ヤフー株式会社にデザイナーとして新卒入社して、主にモバイル向けのサービスに携わる。独学でプログラミングを学び、デザイナーとしてのバックグランドを持ちながらWebフロントエンド / iOSのエンジニアへ転身。2012年にヤフー株式会社と株式会社カカオジャパンのジョイントベンチャーへ出向後、2014年に株式会社JUBILEE WORKS(現 株式会社TimeTree)を共同設立。
やりたいことはシンプルに「気持ちの良い使い心地」を実現するためのものづくり
——あらためて自己紹介をお願いします!
Studです。創業メンバーのひとりで、当時はiOS開発をやっていました。今はWebフロントエンドをメインでやっています。最近はルービックキューブにはまってます。
——ルービックキューブ!? なんでまた……
子どものお子様ランチのおまけで小さいルービックキューブがついてきたんですよ。やってみたら全然できなくてくやしくなっちゃって、全色揃えられるようになってから毎日やっています。ちゃんとしたルービックキューブを買って、記録もつけて。
これが毎日の記録と1週間平均のグラフなんですけど、最近はちょっと伸び悩んでいるところですね。
——グラフまで作るほどの入れ込みかたがStudらしいですね(笑)。ふだんどんな仕事をしているんですか?
iOSチームでアプリの開発をする一方で、フロントエンドチームの一員としてWeb版のTimeTreeや新規事業「Tocaly(トカリー)」の開発や開発チームのスクラム開発のスクラムマスターとして進行管理などをしています。
自分の関心ごととしては、めちゃくちゃ大きなくくりをすれば「ユーザーが直接さわるところを作る」という点ですね。これは前職からずっと自分がやりたくてやっているところで、「気持ちいい使い心地だな」と感じてもらえることにフォーカスして作っています。
——そこは昔から一貫しているんですね。iOSからフロントエンドメインになったのはなぜ?
もともと前職でもWebのフロントエンドをやっていたことがあるんです。完全に切り替えたというよりは、iOSにもフロントエンドにも興味があって、いまはフロントエンドをメインにやっている感じですね。やったことがあるとはいえやはりブランクがあるので、そこを勉強し直していまに至ります。
プロジェクトでは朝会、夕会でこまめなコミュニケーションを心がけ、リモートワークでも効率的に働く工夫
——日程調整サービス「Tocaly」のプロジェクトでフロントエンドを担当しているんですよね。以前にTocalyプロジェクトのインタビューでも話してもらいました。
そうですね。Tocalyプロジェクトには自分の他にもエンジニアがアサインされているので、スケジュール管理やタスク管理の仕事にも挑戦しています。
——Tocalyプロジェクトはどのような体制で進めているんですか?
8人ですね。プロジェクトマネージャーのAnjuとデザイナーのEnjay、エンジニアがフロントエンド3人、バックエンド2人、インフラ1人です。兼務のメンバーもいますけど。
TimeTreeをつくったころはメンバーも5人しかいなくて「何でもやる」って感じだったことを思い出すと、「ゼロからサービスをひとつ立ち上げる」という点は同じでもずいぶん環境は変わりました。
——人数が増えた分、コミュニケーションの重要性は増しそうですね。
そうですね。毎日朝と夕方に顔を合わせて、密にコミュニケーションをとるようにしています。朝は開発メンバーだけで今日の予定や抱えている課題を共有し、夜はプロジェクト全員で数字や進捗を共有します。あとは毎週金曜日の夕方に、雑談メインでお互いの近況を語り合ったり今週できたことを褒めたたえたりの会も開いていますね。
そうすることで、お互いがいまやっていることや考えていることを把握できないというケースは減ったと思います。誰かが困っていてもすぐ助けを出せますしね。
——Tocalyをリリースしてから半年、プロジェクト自体はもう1年くらいで、結束もだいぶ強まっているんでしょうね。この1年を振り返って印象に残っていることはありますか?
やはり仕事のメインがリモートになったことですかね。困ったことを隣の席のメンバーにすぐ相談するというのもできなくなってしまいました。過剰かと思えるくらいコミュニケーションの場をあえてつくっているのは、それを補う意図もあります。
——コミュニケーションのありかたは大きく変わりましたよね。プロジェクト以外のメンバーとのコミュニケーションはどうしていますか?
フロントエンドエンジニアみんなで集まって情報共有する会が毎週あります。以前まではWebフロントエンドチームがつくるのはTimeTreeのWeb版だけだったのですが、今はTocalyや広告関係の企業向けツールなどいろいろなプロジェクトに分散しているんです。だから、一緒に話す場が必要だよねってことで作りました。
それぞれがプロジェクトでやっていることや困ったこと、こういうふうに解決したよという情報などを共有します。あとは最近のフロントエンドのニュースですね。こういうライブラリが出たとか、Microsoftがこういう仕様提案しているらしいとか。いままで個人でそれぞれキャッチアップしていましたが、効率がとても上がりました。
——いろいろな形・メンバーで情報共有しているんですね。そうやって仲間と仕事をする上で、Studが大切にしていることは何かありますか?
上下関係をつくらないようにしています。自分がいまやっているプロジェクト管理やタスク管理などのディレクションは、ちょっと気を抜くと命令になってしまいそうで心配なんです。だからプロジェクトは全員フラットな関係だと強く意識して、出てくる意見はすべて平等だし尊重すべきだという前提でチームを作っています。
——そう意識するようになったのは、何かきっかけがあるんですか?
TimeTreeという会社自体がそういう姿勢だからじゃないですかね。ニックネーム制もそうですし、チームリーダーや部長とかもいないじゃないですか、うちの会社。そういう組織構造にも姿勢が表れているんだと思っています。
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自ら率先して「育休はあたりまえに取るもの」という認識を社内に広めるStudの思いとは?
——Studはもうすぐ2回目の育休に入りますね。1回目はTimeTreeを創業して2年目で取得したんですよね。
TimeTree(当時の株式会社JUBILEE WORKS)を立ち上げて1年経ったくらいのころですね。会社を立ち上げて2年目の時期なんて、やることだらけですけど。
——PotchのインタビューのときにStudは「後に続いてほしいという気持ちだった」と言っていましたよね。TimeTreeではこれまでに12人が育休を取って、うち10人が男性。メンバーの比率として男性が多いというのはもちろんありますが、願い通りになったと言えそうです。
すごく嬉しいですね。育休はもう「取るもの」という認識になってきたと思います。これがもはや義務みたいに「なんで育休取らないの?」くらいになってくれたら、もう狙い通りです。
創業して間もなく取得した育休期間での一コマ
——世の中的には引け目を感じたりネガティブに捉えたり、躊躇してしまうケースもあるかもしれませんが、TimeTreeではほぼありませんよね。
育休経験者として、とにかく育休のメリットを周囲に伝えまくるようにしてきました。
自分が一番実感したメリットは「夫婦が同じスタートラインに立てること」です。特に育児が初めてだと、経験を積まないことにはスタートラインにすら立てません。同じラインからスタートして一緒に走ってきたことで、夫婦関係もずっと良好です。
2人で経験を積むことで、「このお世話は片方しかできない」ということもなくなるし、おかげで柔軟に子育てができるようになりました。このメリットは大きいし、他のひともそうであってほしいと思っています。
——やってみないとできるようになりませんからね。1回目の育休中はどんな家事をしていたんですか?
授乳以外は全部やりました。子どもを産んだばかりのお母さんの体って本当にボロボロで家事どころではないので、三食のご飯もつくりますし、子どもが泣いたら抱っこやミルク。家事全般やるって感じですね。
——すごい! 今回2回目の育休では、前回を踏まえて「こうしよう」とか「これをやってみよう」とか、計画していることはありますか?
お金やテクノロジーで解決できるものはしていきたいと思っています。たとえば前回、毎日献立を考えるのが本当に苦痛だったんですよ。「世の中のお母さんはこれをずっとやってるんだよな」と思いながら耐えていたんです。
でも数年前からミールキットを使うようになり、献立を考えたり買い物に行ったりすることをアウトソーシングするようになって、この浮いた労力を他のことに使えると気付きました。だから今回は浮いた労力で子どもや妻のケアをしたいと思っています。
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TimeTreeの働き方がちゃんと成功するところを世の中に見せたい
——Studから見たTimeTreeの魅力ってどんなところですか?
気持ちよくコミュニケーションが取れる環境をがんばって作っているところですね。相手のことをよく知ろうとする姿勢が推奨されていて、そのためにみんなが努力をしています。
リモートワークが主体になって面と向かってのコミュニケーションは減りましたが、オンラインでも毎日顔を合わせたり、Slackの雑談チャンネルがすごく盛り上がっていたり、積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢がすごく「いいな」と思います。
——お互いに知ろうとする姿勢がないと、コミュニケーションって勝手には生まれないですもんね。
ただ、人数が増えてくるにつれてお互いにやっていることが分かりづらくなってきたのも事実です。同時進行しているプロジェクトも増えて、仕事で関わるひと以外と話す機会が減ってきている面もあります。
そのせいで会社の全体像が見えづらくなっているのは何度も課題として上がっていて、全体定例会議などで丁寧に会社の状況を説明する機会も増やしています。
——そこはこれからの課題ですね。コミュニケーション面もそうですし、働きやすい環境のためにみんなが努力する姿勢は創業当時からのものなんですかね?
そうですね。みんなが働きやすい環境を自律的につくり上げているのは変わっていません。変わっていないし、変えたくないところでもあります。
フラットな組織も5人のころから変わっていませんね。その5人がえらくなって役員みたいになっているわけでもありませんし。
——たしかにそうですね。そもそも「えらい/えらくない」がありませんしね。
そうですね。このひとはリードで、このひとはフロントエンドエンジニア、という役割ははっきりしてきましたが、それは円滑に仕事を進めるための区分です。上司や部下ではなくあくまで役割のひとつと認識して、お互いに意見を言いやすい状態を保てていると思います。
もちろんTimeTreeが目指すのはプロダクトを広く使ってもらってユーザーの生活を良くすることだというのは大前提なんですけど、それでちゃんとお金を稼いでかせいで会社が安定して成長し続けることで、「こういう働き方はいいぞ」「こういう働き方の会社がちゃんと成功するんだぞ」というのを世の中に広めたいですね。
——自由に自律的に働いて、成功もできる。いいですね。最後に、今後新しく入ってくる未来の仲間へ向けてメッセージをお願いします!
こんなに働きやすい会社は多分ないと思うので、ぜひ体験してほしいですね。これから世の中をより良くしていくんだと実感できるし、ユーザーの声もよく聞こえてきてすごく楽しいです。
……というのが表向きで、すごい人足りてないのでマジでいますぐ来てほしいっていうのが本音です(笑)。
——切実!(笑)。エンジニアに限らず、仲間がもっと必要なんですよね。
そうですね。思い描いた世界を作るために、もっともっと人が必要です。
——ありがとうございました! 切実な叫びに応えてくれる仲間をお待ちしております。
聴き手:TimeTree 久保 亮吾(JEDI) テキスト:内島 美佳
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