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2021年3月23日

「いかに良いユーザー体験をつくれるか」がいちばん大切——バックエンドエンジニアmiuの矜持

メンバーインタビュー採用

TimeTreeの開発・運営メンバーの働き方や大切にしている考え方を紹介するインタビューシリーズ。今回はバックエンドエンジニア金井(miu)の働き方を紹介します。

※撮影時のみマスクを外しています


2021年1月に登録ユーザー数が2,800万を突破し、海外でも多数のユーザーに利用されているTimeTree。ユーザーが生み出す予定データは日々加速度的に増えています。今回話を聴いたのはインフラを担当するバックエンドエンジニアの金井(miu)です。

元家具職人から27歳未経験でエンジニアへ転職、という異色の経歴を持つmiu。見えないところでユーザー体験を支えるバックエンドエンジニアの仕事やTimeTreeで働くことの魅力について聴きました。

話を聴いたメンバー

金井 栄喜  バックエンドエンジニア TimeTreeでのニックネームはmiu(ミウ)。2018年に株式会社JUBILEE WORKS(現 株式会社TimeTree)に入社。バックエンドを担当、AWSをメインにしてTimeTree をインフラ面から支えている。

聴き手:マリノ 五木田 梨絵 テキスト:内島 美佳

家具職人とエンジニア、共通点はものづくり

——まずは自己紹介をお願いします!

バックエンドエンジニアのmiuです。AWSをメインにTimeTreeのインフラ運用を担当しています。2018年1月入社なので、4年目に入ったところですね。元々は家具職人でした。コピー機などOA機器の営業もやっていたことがありますね。

——エンジニアとは全然違う領域だったんですね! なぜエンジニアへ転身したんですか?

キャリアチェンジを考えているときに親友に相談したら「おまえはエンジニアに向いてるんじゃないか」と言われたのが大きなきっかけです。職人をやっていたこともあって、元々ものを作るのが好きだったんですね。27歳でエンジニアに転身しました。働きながら猛勉強してましたね。

エンジニアになりたての頃は受託側で開発をしていたこともありました。その後に、自分たちでサービスをつくることに興味を持って自社サービスの開発に携わっていました。その職場で一緒に働いていたひとの中に、AWSにものすごく詳しい方がいて衝撃を受けたのを覚えています。当時クラウドでサーバーを運用するのはとても新しかったんです。届いたリクエストをバックエンドでいかに滞りなく処理をするかに面白さを感じ始めたのもその頃でした。

——それが今の仕事につながっているんですね。TimeTreeに出会ったきっかけは何だったんですか?

前職の同僚が1年前にTimeTreeに入っていたんです。転職先を探しているときに「そういえば募集してるのかな」と思い、連絡を取りました。

面接でTimeTreeの自由・自律をベースにした社内文化について聞いて、その仕組みを取り入れている理由まですごく考えられているのがいいなと思いました。

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もうひとつ入社の決め手は、サービス規模がどれだけ大きくなろうといつまでもユーザーの声を真摯に聞こうとする姿勢です。当時はユーザーを招いたオフィスパーティ(TimeTree Day)を開いて、直接声を聞いていたんですよね。ユーザーインタビューも頻繁にやってました。「ユーザーと真摯に向き合う」って理想を掲げるだけなら簡単ですが、実行は難しい。それでも地道にユーザーと対話して理想を体現しているのがすばらしいと思います。

ユーザー体験にダイレクトに影響するバックエンドの仕事

——TimeTreeに入社してからは、まずどんな仕事をしたんですか?

最初にやったのはデータベースの変更です。ユーザーが継続的に増加しても耐えられる運用方法に切り替えていきました。処理速度やエラー数値の見える化など、問題が起きたときにすばやく見つけられる仕組みづくりは今まで継続してやっています。

数値の見える化を進めた結果、たとえば通勤時間やお昼休みのタイミングでアクセスが増える時間帯にレスポンスが遅くなっていたことがわかりました。今はサービスへのアクセスが増える時間に合わせてサーバーを自動で増強できるようにしているのでスムーズに応答できるようになっています。

そのほか、国内ユーザーと海外ユーザーでアプリの処理速度の差を縮めるためのインフラ整備もしましたね。TimeTreeは海外のユーザーも多いです。物理的な距離によってアプリの操作体験に差が出ないように、海外からのリクエストでも素早く処理できる工夫を色々と施しています。

——TimeTreeに入ってから印象に残っている出来事や仕事はありますか?

AWSで障害が起こったときに、自分が作った仕組みがうまく動いたおかげでサービスへの影響が少なく済んだときは「よかったな」と思いました。

システムって完璧ではないので、なかなか顕在化しない問題が常にひそんでいます。起こる確率の低い問題は後回しにしてしまいがちですが、どんなに確率が低くても、起きてしまったときのダメージが大きい問題は絶対に対応すべきです。

——バックエンドって表からは見えなくてもユーザー体験にダイレクトに影響をおよぼす領域なんですね。

そうですね。僕はユーザー体験を一番に意識しています。一般的にインフラ運用の考え方は「いかにサーバーを落とさないか」に終始しがちです。でも「なぜ落としてはならないのか」を突き詰めて考えると、「ユーザーの体験を損なわないため」ですよね。

自分の仕事は人々の生活を支えてるんだって矜持が生まれたのは、以前銀行の基幹システムを作っていた頃です。生活に根付くインフラのひとつですから。その時も表からは見えない基幹系を担当していて、本格的にバックエンドエンジニアとしてキャリアを歩むきっかけになりましたね。

——miuが最近力を入れている仕事はありますか?

力を入れているのはセキュリティ面です。ユーザーが増えると、残念ながら悪いユーザーも増えてきます。TimeTreeには個人情報がたくさん登録されているので、悪意ある攻撃からデータを守るために最善を尽くしています。

中長期的には、使うツールやサービスの見直し・再検討も視野に入れています。常に新しいものが出てくるので、今の状況を踏まえてどのツールやサービスを使うのがベストなのか常に考えています。どの業界もそうですけどね。

——ちなみに現在、インフラ運用はmiuひとりでやっているんですか?

なにをやるかは僕が起案してバックエンドチームのみんなでブラッシュアップします。運用自体はほぼ僕ひとりでやっていますね。今はパブリッククラウドがすごく便利で、ある程度インプットしておけば設計もやりやすいので助かっています。

自分が大切に想うものを大切にできる会社

——仕事をする上で大事にしていることを教えてください

今はリモートワークが多いので時間の切り替えは大事にしています。やろうと思えばいつまでも仕事ができてしまうけど、ずっと仕事しているとパフォーマンスも落ちるし発想の幅も狭まります。

だからなるべく「仕事はこれで終わり!」と切り上げるよう努力しています。なかなか難しいですけどね。仕事が好きなので、仕事が忙しいと仕事ばかりになってしまうんです。でも生活が楽しいと仕事も楽しくなるので、生活も大切です。

最近は積極的に散歩をするようにしています。早歩きで1時間くらい。普段見られないものが見られて楽しいですよ。

——ほかのメンバーとのコミュニケーションで大事にしていることはありますか?

真摯でいようと意識しています。人間って嘘をつきたがる生き物だけど、だからこそ真摯でいようと。

あとは相手の意見をちゃんと聞いて、自分の仕事に取り入れる努力をすること。インフラに関してはこの会社で一番勉強している自負がありますが、その自負が大きくなりすぎると「自分が正しい」という驕りにつながる危険性があります。そうはならないよう気をつけたいですね。

——そう思うようになったきっかけがあるんですか?

前職も前々職もトップダウンの体制で、マネージャーの僕がやることをメンバーに伝えて、みんながその通りにやって……が当たり前でした。

一方、TimeTreeは上下関係のないフラットな環境です。やった方がいいと思ったら誰かの許可を取るわけではなく物事が進んでいくし、誰かが言った通りにやるのではなくみんなで意見を出し合う。それを見て僕の中で意識が変わりました。

——miuにとって、TimeTreeはどんな会社ですか?

なくてはならない会社ですかね。一生この会社で働いていたいかな。

——そこまで! それはなぜ?

むちゃくちゃ働きやすいからです。こういう文化の会社は世界中を探してもなかなか少ないんじゃないかな。

自分のペースで自分の生活を一番にしながら働くことができるのが良いですね。実は以前、飼っていた猫の死に目に会えなかったことがあるんです。仕事をしている間、病院に預けるしかなくて。もしそのときにTimeTreeで働いていたら。自分にとって大切なことを優先できる環境だったら。と考えることがあります。

——自分の生活が犠牲にならない働き方、本当に大事ですよね。

TimeTreeは極端に言うと「やりたいことができる」環境です。もちろんみんなが納得するWhyが必要だけど、それさえあればできるってわかっているからやる気になる。やれば自分にも力がつきます。正のスパイラルというか。すごくいい会社です。

良いところを言いましたが、もちろん課題もあると思います。TimeTreeは今まさに試行錯誤しながら成長しようとしている最中で、これからが本当のがんばりどころだと感じてます。会社としてできあがっていない部分もあり、経営陣だけではなくメンバーもみんなで知恵を出し合ってやっていかなければならないのが課題でもあり楽しさでもありますね。

——自分の行動が会社の未来を変えるのは、大変ですけど魅力に感じる人もいるでしょうね。miu自身はどうですか?

僕もそうです。一度スタートアップに入ると大きな企業に戻れないという説がありますが、本当にそうですね。肌に合っているんだと思います。

インフラで「予定管理の概念」を変えたい

——今後TimeTreeに新しいメンバーが入るとしたら、どんな人と一緒に働きたいですか?

プロダクトをみんなで良くしていきたいと心から思える人、ですかね。そう思える人は、自分から行動できる人でもあります。

いまTimeTreeはみんなで考えながら会社の未来を模索しているところなので、自分から行動できる人が合うと思います。仕事の能力も大切ですが、TimeTreeのカルチャーにマッチしていることも大切だし本人も楽しく仕事ができるんじゃないかな。

——エンジニアの視点からはどうですか?

「俺の力でインフラをもっと良くしてやるぜ!」という人は大歓迎です(笑)。インフラが好きで、インフラからサービスのユーザー体験を変えたい、変えられると思っている人。「こういう風にしたい」という思いと「Why(なぜそうするのか)」をちゃんと持っている人が来てくれれば心強いですね。

——経験やスキルの話が出ていませんが、それよりも熱量やWhyを重視しているということですか?

ポテンシャルはすごく大事だと思うんですよ。自分自身が未経験でIT業界に入って、「やりたい」と思ってやったらできたから、というのもあります。今はインターネットや書籍でなんでも調べられますしね。TimeTreeはエンジニア同士で勉強会をしたり、ナレッジを共有することにも積極的です。自分の知識を増やしていける環境がありますね。

——最後に、今後一緒に働くことになるかもしれないメンバーに一言お願いします!

僕は「インフラで世界を変える」ことを目指しています。TimeTreeの根本を支えているのがインフラですから、TimeTreeが世界を変えるのと同じ意味です。

これは決して果てしない夢ではなく、実現できる目標だと思っています。一緒にインフラで世界を変えましょう!

——実現の日が楽しみです。ありがとうございました!

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