TimeTreeの開発・運営メンバーの働き方や大切にしている考え方を紹介するインタビューシリーズ。今回はAndroidエンジニア田邉(Hal)の働き方を紹介します。
HalはTimeTreeを創業した5人のメンバーのうちの1人。Androidエンジニアとしてリリース時からアプリを開発している他、Web版や開発者向けの「TimeTree Developer Platform」にも関わっています。そんなHalに創業当時のエピソードも含め、TimeTreeでの働き方について聴きました!
話を聴いたメンバー
田邉 広樹 Androidエンジニア TimeTreeでのニックネームはHal(ハル)。2010年にヤフー株式会社へ入社。2014年に株式会社TimeTreeの前身、株式会社JUBILEE WORKSをほか4人のメンバーと共同設立。TimeTreeではAndroidエンジニアとしてアプリの開発をするだけでなく、API開発などプラットフォーム事業にも携わっている。
聴き手:マリノ 五木田 梨絵 テキスト:内島 美佳
「このメンバーなら大丈夫」起業に不安はなかった
——HalさんはTimeTreeの創業メンバーの1人ですが、起業するまではどんなことをしていたんですか?
新卒でヤフーに入社して、最初はバックエンドの開発をしていました。元々はデザイナーになりたかったのですが、募集要項を見たら美術・デザイン系の勉強をしてきていないと応募できなかったので……。
——それでエンジニアになったんですね。
デザインにしろコーディングにしろ何かを作るのが好きで、プロダクトが形になっていくのが楽しいんです。だから、今もすごく楽しいです。
——今はアプリやWebの開発をしていらっしゃいますが、最初はバックエンドだったんですね。
新卒で入ってフロントエンドの希望を出したのですが、配属されたのがバックエンドだったんです。その後カカオジャパンに出向して、AndroidやWebを担当するようになりました。その時のチームで起業したのが株式会社JUBILEE WORKS、今のTimeTreeです。
——最初にフロントエンド志望だったのはなぜですか?
僕が大学生の頃はブログがすごく流行った時期で、ブログテンプレートを自作して配布していたんです。その時にWebのフロントの開発って楽しいなと思うようになりました。
——デザインに興味があったのもそういうところからなんでしょうね。Fredさんや他の創業メンバーと出会ったのはカカオに出向してからですか?
いえ、ヤフーにいた頃から知っていました。僕がバックエンドをやっていた頃Fredはプロジェクトマネージャーとして関わっていましたし、Louisや(創業メンバーではないけど)Meeとも同じ開発現場で働いていました。
でも、深く関わるようになったのはカカオに出向してからですね。
——TimeTree6周年企画のインタビューでは、創業メンバーに加わるか「1ヶ月くらい迷った」と言っていましたよね。決断の要因は何だったんですか?
正直最初から心は決まっていました。迷っていたとはいえ、服を選んでいる時の「これ買っちゃおうかな、迷うな~、どう思う?」みたいなイメージです(笑)。本当はもう決めているという。
関連記事
——さらりと語ってくれていますが、起業って人生の中で大きなイベントです。葛藤はなかったんですか?
はい。既にうまく回っていて信頼できるチームメンバーとの起業だったので、不安も葛藤もありませんでしたね。
誰もが決定権を持つから、誰かが決めないといけない
——創業から6年以上になります。TimeTreeではこれまでどんな仕事をされてきたんですか?
創業後はずっとAndroidアプリの開発をしていて、2016年にWeb版を出すことになってからはWeb版の開発も始めました。
その後はしばらくAndroidの開発が多かったのですが、最近久しぶりにWebフロントエンドの開発をしているのですが今どきの実装方法をキャッチアップしながら開発を進めています。古い実装をしてもコードレビューで指摘してもらえるので助かっています。
——今のプロジェクトはどんなメンバーと仕事をしているんですか?
エンジニアのStud、Scott、Josh。あとは企画でAnju、UIデザインでEnjay、インフラでmiuとKurt、ビジネスでTonyも。結構大所帯ですね。
——チームで仕事をする上で、Halさんが大切にしていることは何ですか?
何だろう、自然に働けてしまっているのであまり出てこないですが……「明確に選択すること」ですかね。
TimeTreeはトップダウンで責任者が物事を決める組織ではないので、議論に参加する全員に決定権があります。かと言って自分ひとりで勝手に決めたいというメンバーもいません。
誰でも決められるからこそ、誰かが決めようとしないと決まらないんですよね。だから、判断材料が出尽くしたと思ったら決めることを意識しています。
——縦割りの組織図ではないがゆえの重要な考え方ですね。決めにかからないと議論がずっと続いてしまう。
自分が決めてもいいですし、他の人が出した意見が正解に近いと思ったらそれを後押しします。判断材料が足りなければ追加で出すこともありますし、「それいいですね」というだけでも決めるきっかけになったりもします。
——たった一言の後押しで前に進むことってありますよね。
服選びと一緒ですね(笑)。
ユーザーの声を聴くと「創業してよかった」と思える
——創業メンバーだからこそのお話も伺えたらと思います。大変だったことや苦労したことはありますか?
一番大変だったのはやはりサービスリリース前ですね。リリース前日になってもまだバグが残っていて泊まり込みで作業していたら、一度家に帰ったLouisが戻ってきてくれて一緒にAndroidのバグ修正をしたこともありました。
——TimeTreeを創業してよかったと思うのはどんなところですか?
やはりユーザーさんの声が一番うれしいですね。普段はなかなかユーザーさんと触れ合う機会がありませんが、TimeTree Dayなどにユーザーさんを招いて直接話を聞くと励みになります。
TimeTree Dayに来てくれた方から直接Androidの不具合報告をいただいたこともあります。その場で直して「次のリリースで修正されます!」と伝えました。楽しかったですね。
——プロダクトを通じて誰かがよろこんでくれたり、生活の役に立っているのを実感できると感慨深いですよね。
TimeTreeのブランドプロミス「明日をちょっとよくするために」に近づけていることが、ユーザーさんのツイートやコメントから感じられるとうれしいです。見ていると自分には思いつかないような使い方をしてくれているので、もうユーザーさんのほうが僕よりTimeTreeの魅力を知っているんじゃないですかね。
4月1日に「うそをつく」という予定を入れたり、奥さんが「美容院に行く」という予定を入れたら旦那さんがその後に「髪型についてコメントする」という予定を入れたり、そういうのを見てるといいアプリだなって思います。
——Halさんにとって、TimeTreeってどんな会社ですか?
ひたすら自由な気がします。自分にやりたいことがあって、それをやるために動けば何でもできる会社、というイメージです。
逆に、やりたいことがないと何も仕事がない状況になるかもしれません。自由といっても楽なわけではなく、自分から目的に向かって動かないと何もできないと思います。
——創業当時と現在で変わったことはありますか?
人が増えてやれることも増えてきたのをすごく感じます。新機能の開発はもちろん、社内の技術講座が実施されるようになったり、そもそも昔だったらこういうインタビュー記事をちゃんと作って出すのもできなかったと思います。
あとは、リリースされる機能や改善スピードが段違いで上がりましたね。自分の端末で見たらいつのまにか新しい機能が入ってたり(笑)。
——それも各人各チームが自律的にやるべきことをやった結果なんでしょうね。逆に変わらないのはどんなところですか?
言葉にするのが難しいけど、Fredの雰囲気が社内の雰囲気や文化にも表れている気がします。そこはずっと変わらないですね。
自分から動けばやりたいことができる会社
——今後「こういう人と一緒に働きたい」と思うのはどんな人ですか?
自分のやりたいことがあって、それをやろうとすればわりとなんでもできる会社だと思います。ユーザーさんの「明日をちょっとよくするために。」なにかやってみたい、という方がいたらお気軽にご連絡いただければと思います。
——ちなみに誰かが「これをやりたい」と言ったら、いつもどんな感じで物事が進むんですか?
機能的なものなら開発のリソースが必要なので、フロントエンドが必要ならフロントエンド、バックエンドならバックエンドのメンバーを集めて一回話し合ってみる感じですね。
大きな機能だと、エンジニア含め必要なメンバーを集めてみんなで企画を詰めて行く感じでしょうか。決まった進め方はなくて、エンジニアが実装して動くものを見せて提案したり、Slackでのつぶやきから実装につながることもあります
——やり方も自分で考えながら切り開かないといけないんですね。
たとえばSlackやNotionに1個記事を書いて「こんなのどう?」と呼び掛けるのでも全然いいんです。その一歩を踏み出せて、且つ企画内容がみんなを納得させられるものであれば、すぐに動き出せる会社だとは思います。
——TimeTreeのエンジニアは企画から参加するので、開発だけをするより積める経験も多そうです。
そうですね、たしかに。案出しや議論が好きな人は向いているかもしれません。あとは、使ってよい技術に制約がないので、新しい技術で使いたいものがあれば柔軟に取り入れられます。エンジニアとしては楽しいですよ。
——最後に、将来一緒に働くかもしれない仲間に向けてメッセージをお願いします。
一緒にモンハンやりましょう! (笑) 結婚していて子どもがいるメンバーが多いので、なかなか遊んでもらえないんですよ……。
——チームメンバーもゲーム仲間も増えるといいですね。ありがとうございました!
TimeTreeの採用情報
TimeTreeのミッションに向かって一緒に挑戦してくれる仲間を探しています。くわしくは応募ページをご覧ください!